芦村フェローからのご案内        http://www.ems-shounan.com/

                 一般社団法人環境経営支援ファーム 代表理事 芦村 尹人                 

我が国の省エネルギー政策の推移について 

 省エネにあたっては、経済産業省の資源節約の立場と環境省の地球環境保護の立場があります。企業としては変動費削減による収益増加と地球環境に寄与する企業としての社会的責任を果たす両面で効果があります。

企業の省エネ活動

1974年の第一次石油ショックによる石油需要量の確保、1978年の第二次石油ショックによる石油価格の大幅値上げによってエネルギー多消費型大企業を中心として削減目標を掲げた省エネ活動が開始されました。操業努力の省エネ活動からはじめ、投資効率のよい省エネ設備対策を順次実施して、コストダウン対策として定着していきました。

経済産業省の省エネ法の制定

経済産業省は大企業中心の省エネ活動をすべての事業者が努力するために、197710月に「エネルギー使用合理化に関する法律(省エネ法)」を施行して原油換算1,500kl以上の年間エネルギー使用量の事業者に対して省エネ推進組織の設置と中長期計画・年度実績の報告を義務付けました。

二酸化炭素排出量抑制の京都議定書

その後、地球環境問題の認識が高まり、199712月に京都で開催された地球温暖化防止会議で採択された京都議定書で20082012年に二酸化炭素換算で日本は6%削減することにしました。京都議定書を実行するために、環境省は199810月に「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」を制定し、省エネ法と連携して二酸化炭素等温室効果ガス排出量の抑制を推進しました。

環境経営システムによる省エネ活動

一方、省エネ活動を体系的に実行するために、2000年頃からISO14001やエコアクション21等の環境経営システムの認証登録制度が始まり、中小企業においても二酸化炭素排出抑制等の環境意識が高まってきました。

パリ協定(COP21)による二酸化炭素排出量抑制

京都議定書で約束した1990年基準の20082012年の6%削減は、海外への植林等のクレジットを加味して8.6%と達成しました。しかし、その後に発生した東日本大震災による原子力発電設備の事故で原子力発電が稼働停止になり、大幅に二酸化炭素排出量が増えました。ポスト京都議定書をすべての国が参加する枠組がCOP21で検討され、パリ協定として2015年締結しました。その内容は2020年以降の削減目標として温暖化を1.5℃以下に抑える努力をすべての国が行い、5年ごとに削減目標を提出することになりました。日本は2030年度に2013年度比で26%の削減目標を提案しました。

経済産業省の省エネ法の改正

省エネ法は制定以降、産業・業務部門を対象にしていましたが、家庭部門・運輸部門の比率増大に鑑み、輸送部門と建築物を対象に加えるとともに、家電・自動車・建築材料等の民生部門対象の製品へトップランナー制度を導入し、製品のエネルギー使用効率の改善を促進させました。今後はセクター別のベンチマーク制度、自動車トップランナーの燃費規制強化、建築物の省エネ基準適合の義務化を重点施策にする予定です。

省エネ設備投資の今後の方向

産業部門ではFEMS等を用いたエネルギー

マネジメントによる運用改善、業務部門では

BEMSの活用や省エネ診断等、家庭部門では

HEMS・スマートメーターの活用とスマート

家電の普及並びにゼロエネビル・ゼロエネハウス

の普及、運輸部門では次世代自動車の普及と交通

流対策・自動運転の実現が期待されています。

 

 

省エネ設備支援制度

省エネ設備支援制度には、中小企業等の省エネ・生産性革命投資促進事業、住宅リノベーション促進事業、エネルギー使用合理化等事業者支援補助金、省エネ対策導入促進事業費補助金等があげられます。

 

[PDF]長期エネルギー需給見通し 関連資料 - 経済産業省・資源エネルギー庁 (出典元)

http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/mitoshi/011/pdf/011_07.pdf