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                 一般社団法人環境経営支援ファーム 代表理事 芦村 尹人                

新たな事業活動のための情報収集手法について

多くの中小・小規模企業における新規事業、新サービス開発への取組みは非常に熱心で、「他分野進出」「多用途展開」の可能性に着目した事業展開を経営の最重点項目として取り組んでいます。事業活動における情報集、特に今後の事業展開を考える場合に、どういう視点に注目して、情報を収集しなければならないかのポイントと情報収集の基本を次のとおりまとめました。今後の情報収集の参考にしてください。

【今後の予測に必要な情報】

 今後の予測に必要な情報としては、注目されている特定企業の業界内の位置付け、新製品、新市場戦略、経営計画、及び該当分野における成功事例、失敗事例等の情報収集が重要です。

特に、どこどこの会社が撤退した、販売をやめたといったうまくいっていない情報は貴重な情報といえます。また、国家戦略は今後の予測の基本となるため、各省庁の戦略分野、プロジェクトに着目するとともに、各省庁の委託調査報告書にも着目することが重要です。

事業展開を予測する場合に、必要となる情報として「市場情報/産業情報/企業情報」「顧客を取り巻く動向」「技術面の動向」の3つの分野になります。各分野で注目しておくべき情報を次に示します。

「市場情報/産業情報/企業情報」: 市場規模、市場シェア、市場予測(定量・定性)、参入企業・上位企業、注目企業・新興企業、財務情報、参入障壁、ビジネスモデル、海外情報等

「顧客を取り巻く動向」: ユーザー意識、消費者動向、普及率・利用率推移、CS調査、ライフスタイル、意識の変化(時系列)、人口動態、ヒット商品・サービス、主要経済指標等

「技術面の動向」: 先端技術情報、特定企業の研究体制、特定分野の技術戦略、未市場分野技術動向、注目技術、海外での新技術、特許動向、規制動向、自然環境動向等

【情報収集の基本】

 情報収集は身近なもの、思いつくものから始めるケースが多く見受けられますが、探す順番は次のとおりとすると効果的です。「官公庁・自治体」「業界団体」「シンクタンク・金融機関」「有力全国紙・ビジネス誌」「業界専門誌」

なお、情報は文献とWeb情報双方は補完関係にあり、文献でしか得られない情報、Webで得た方が効果的な情報の両方が存在しています。民間調査会社の情報は有償情報が多くなりますが、上述の情報ではできないところまの調査を行っており、有効といえます。

【情報の特徴】

 情報源別の情報の特徴は次のとおりです。

「官公庁」: 調査の規模が大きく、信頼性・客観性が高い。代表的な統計(指定統計)は知っておいた方がよい。将来ビジョン関連報告書が刊行された際は注目する。

「業界団体」: 会員企業のデータを集計した統計を作成。業界ビジョンの報告書を作成している場合もある。

「新聞社・出版社」: 業界新聞・業界雑誌は速報性が高い。当該業界・企業との繋がりが深く、製品情報、企業コメントが豊富。

「シンクタンク・金融機関」: アナリストレポート等、業界、企業についてレポートをまとめている。Webで入手できるレポートも増えている。

「民間調査会社」: 官公庁、業界団体では調査が及ばない市場、技術の情報を得られる。