知財経営シリーズ第6回

 
木島T&Bコンサルティングオフィス代表 木島研二

「知財の創出と活用」と中小企業の対応  201911月)

今月は中小企業と大企業の関係における「知財の扱い」に関する、課題や問題、実情等について記載した。取引先として対等関係は難しいが注意や対策は必要である。

中小企業も「知財の価値や事業の位置づけ等を認識して、取引先としても安易に公開しない、渡さない」ということが基本となる。

中小企業の技術レベルや事業内容から、以下のような関係やステップも考えられる。

1.垂直分業(下請け)

 大企業からの一方的な発注であるが、中小企業側に独自のノウハウや技能、技術等がある場合は要注意である。中小企業にとって顧客の1社集中は経営リスクが高いが、一方の大企業としても1社集中は事業の継続性やサプライチェーンの昨今の問題がある。大企業は特に品質、コスト面から、常にセカンドソースの探索や検討をしていると考える。

2.水平分業(分業体制)

 技術や製品があるレベルになると、特定の範囲で分業や製品納入に移行する。契約も単に守秘義務だけでなく、知財にしても双務的な契約にしていく必要がある。大企業の法務部門を通した契約書は法務的に複雑で遵守が難しい、不利になる可能性もあるので開発部門等との現実的な契約も検討する必要がある。

3.共同開発・事業(連携体制)

 このレベルでは中小企業の独創的な技術やノウハウ、特定の知財(特許や意匠)が重要となる。共同開発や知財の帰属、共同発明等について契約を十分に検討する必要がある。

 共同開発では両者の技術や知財の活用、業務分担と管理、共同事業では顧客対応や営業秘密、知財や技術の貢献と収益等を検討して取り決め、見直しもする必要がある。

*共通の課題として、技術や企業情報に関する守秘義務の取り交わしは必要であるが、中小企業側も取引先の営業秘密を遵守する必要がある。また知財として、特許、ソフトウェア、意匠、商標、ノウハウ等があるが、事業内容や業務範囲により重要性や必要性が異なってくる。 

知財経営・補講

 
 


〜 前号で掲載の「知財の創出と活用」と中小企業の対応」の補講です。

    出典:特許庁

https://www.inpit.go.jp/katsuyo/tradesecret/madoguchi.html

 

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