知財経営シリーズ第8

 
木島T&Bコンサルティングオフィス代表 木島研二

 

「知財の創出と活用」と中小企業の対応  201912月)

今月は過去に参画した「知財に関する支援施策」について、知財の創出と活用に関連する九州及び中部経産局の支援事業を記載した。

1.九州経産局の支援事業

本事業は知財支援人材育成と中小企業の知財経営の支援に関するものであり、知財に関するセミナーと中小企業の知財支援の「実務補習」のような形態で実施した。

1)知財セミナー

セミナーの対象者は金融機関、支援機関、事業参画の士業(弁護士、弁理士、中小企業診断士、技術士等)で約40名程度である。

セミナー内容は、中小企業の経営と知財、知財の創出と活用、知財の価値評価が主要テーマで、中小企業の診断、知財の診断や評価について、考え方や事例を紹介した。

2)知財支援の「実務補習」

筆者の担当したグループは弁理士と公認会計士であった。一般に弁理士は中小企業の経営と知財を併せて担当する場合と、知財の出願と権利化、相談等を行う場合に大別される。また公認会計士は知財に関しては殆ど関与していないようである。

対象企業は産業機械を主たる製品としており、研究開発から製造、販売を行い知財についても関心があり実績も有する。当社の技術、製造、営業部門の管理者に参画してもらい、製品開発・設計、製造、顧客対応のプロセスで知財に関する課題や対応について診断や支援を行った。合計5回の訪問とレポート作成、レビューとブラッシュアップ等を行った。

2.中部経産局の支援事業

本事業は知財と技術を活用した事業計画の策定により、金融機関への資金調達の訴求に活用する支援事業である。筆者の担当したテーマは「原発解体ビジネス」であった。具体的には対象企業の保有する知財と技術(高出力レーザによる原発容器の解体)であり、これを活用したビジネスモデルの構築と約10年にわたる事業計画の策定である。

ポイントとして、知財面では対象特許の持つ技術的な強み、他者知財の調査と比較、解体事業への活用であり、技術面では実現性や事業の優位性が重要である。また事業面では、単独では無理な事業であり、原発解体に関する研究開発活動への参画、プロジェクトやコンソーシアムへの参入であり、当社のビジネスモデルの検討と確立になる。

そのため、他社知財や技術の調査、当企業の強みや優位性等の検討、解体ビジネスの検討を当社と協力して実施した。高出力レーザによる原発の圧力容器(1015cmにもなる高厚ステンレス製)切断技術の確立と溶融金属の排出が重要であるが、レーザ加工は放射能の拡散が少ない長所もある。

事業計画としては10年スパンで、福島第一原発の14号機(F1F4)、福島第二原発とも廃炉の事業計画(原発解体)の候補として想定した。しかし、東北大震災の事故により原発解体の関心とニーズは増大したものの、事業としては大幅な見直しとなり実現が難しくなった。(この事業計画は大震災の1週間前に完成して提出したものである)

知財経営・補講

 
 


〜 前号で掲載の「知財の創出と活用」と中小企業の対応」の補講です。

    出典:特許庁

https://www.inpit.go.jp/katsuyo/tradesecret/index.html

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